1.現状評価

 当社は、2025年12月期を最終年度とする中期経営計画「Blue Print 2025」を策定し、安定した事業基盤のもと持続的成長を加速させ、次のステージに向けた更なる経営基盤の拡充を目指しております。2023年12月期につきましては、売上高、営業利益ともに過去最高を記録し、3期連続で記録を更新しております。直近2か年につきましては、既存事業の持続的な成長と機動的な資本政策の実施等により、ROE(自己資本当期純利益率)は20%前後、PBR(株価純資産倍率)は2倍前後で推移しており、一定程度の資本収益性の確保及び市場からの評価は得られていると認識しております。

 しかしながら、良好な収益性に対し株価はまだ割安な水準で推移していると認識しており、

  • 持続的成長に向けた事業戦略・成長戦略が投資家の皆様から十分な理解を得られていないこと
  • 流通株式数、流通株式比率、株式の出来高が低いこと
  • 時価総額が小さく機関投資家の投資対象になりにくいこと

等を課題として認識しております。

2020年

12月期

2021年

12月期

2022年

12月期

2023年

12月期

売上高

(百万円)

24,078

36,710

40,455

43,303

営業利益

(百万円)

3,705

5,846

6,601

6,663

経常利益

(百万円)

3,643

6,113

6,699

6,755

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

1,896

3,625

4,346

4,368

ROE

(%)

10.1

17.4

19.4

19.6

1株当たり当期純利益

(円)

68.56

130.56

159.48

175.79

1株当たり純資産

(円)

697.22

802.38

862.24

936.82

期末株価

(円)

1,381

1,676

1,834

1,826

PBR

(倍)

1.98

2.09

2.13

1.95

平均出来高

(株)

28,029

83,018

51,141

41,461

2.改善に向けた方針

 中期経営計画「Blue Print 2025」で掲げている各戦略の実行や重要経営指標の達成、持続的成長のための投資と安定的かつ継続的な株主還元の充実、投資家向け情報発信の充実を目的としたIR活動の推進・対話強化を通じて、資本収益性及び市場評価の更なる向上を目指してまいります。

3.具体的な取組み

①中期経営計画「Blue Print 2025」の遂行

 下記の戦略実行により、EBITDA100億円、ROE20%等の重要経営指標の達成を目指します。

  • C向け事業の強化、流通の多様化・深化を通じた事業領域の拡大による既存事業の持続的な成長
  • サーキュラーエコノミー領域における事業展開やケイパビリティ強化のための包括的な提携を始めとした、新規事業やM&A、提携等に関する積極的な投資

 

②成長投資と株主還元の充実

 下記の施策実行により、成長投資と株主還元のバランスや資本効率の改善効果を踏まえつつ、最適な経営資源の配分を目指します。

  • M&A等に関する成長投資の推進のため、中期経営計画にて100億円の予算を設定し、投資対象事業の選定・実行に注力
  • 機動的な資本政策の推進のため、自己株式の取得や株式流動比率の向上施策等の資本政策を検討・推進

 

③IR活動の推進・対話強化

 下記の施策実行により、国内外の投資家との対話を強化してまいります。

  • 事業内容、経営戦略に関する説明の強化や、情報開示の拡充・質の向上による投資家との情報の非対称性の解消
  • 能動的な投資家面談の実施と対話内容の取締役会へのタイムリーな共有
  • 決算短信や決算説明会資料等の英文同時開示を実施し、海外投資家向け発信を強化